衛生ゴアグラインド

本、人形、素体

2019-01-01から1年間の記事一覧

2019下半期ベスト10冊&2019ベスト10冊

下半期ベストです。 下半期112冊中、面白かった本はこちらです。 臨床の詩学 作者:春日 武彦 出版社/メーカー: 医学書院 発売日: 2011/02/01 メディア: 単行本 読んだ後にずっとじわじわきて「嗚呼、好きだなぁ…」となった本。 マイベストオブ春日武彦でもあ…

不道徳、ゆえに真面『不道徳お母さん講座』

久しぶりに本を読んで爆笑した。 不道徳お母さん講座: 私たちはなぜ母性と自己犠牲に感動するのか 作者:堀越英美 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2018/07/24 メディア: 単行本 読了。 「どうして、読書だけが推奨されるんですか?」から始まる道徳や…

101年の人生『ひみつの王国』

1週間本を読むうちに1冊でも当たればいいと思っているけど、これは大当たり。 ひみつの王国: 評伝 石井桃子 (新潮文庫) 作者:尾崎 真理子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2018/03/28 メディア: 文庫 読了。 翻訳者で児童文学者の石井桃子のこと。明治大正…

和洋それぞれ『裸形と着装の人形史』『人形の文化史』

人形と暮らしている私が書いているブログなので、人形を扱った本の話もします。 裸形と着装の人形史 作者:岡本 万貴子 出版社/メーカー: 淡交社 発売日: 2012/03/09 メディア: 単行本 読了。球体関節人形がちゃんと体を作って服も着せてあるのは何故?という…

鉄のカーテンの向こうから『テトリス・エフェクト』

生まれて初めてプレイしたゲームのこと。 テトリス・エフェクト―世界を惑わせたゲーム 作者:ダン・アッカーマン 出版社/メーカー: 白揚社 発売日: 2017/11/01 メディア: 単行本(ソフトカバー) 読了。 ご存知ソ連生まれのゲーム「テトリス」の誕生と権利を…

読書と言葉と私とこの世

ちょっと放置気味なのはあんまり本が読み進まないから。 先日読んだ春日武彦『臨床の詩学』がじわじわ来ていて、自分が少し野暮ったかったり泥臭いものが好きな理由がわかった気になった。 言葉が、文章が自分から近い(定着している?)ということが、私の…

互いに人間『臨床の詩学』

好きな作家の本を読む幸せ。 臨床の詩学 作者: 春日武彦 出版社/メーカー: 医学書院 発売日: 2011/02/01 メディア: 単行本 クリック: 3回 この商品を含むブログ (1件) を見る 読了。 精神科医の著者による臨床での言葉のこと。著者:春日武彦の言葉への拘り…

いたのかよ…ワタシみたいな変態が『絢爛たる屍』

期待していた本が期待に応えてくれると嬉しいですねぇ。 絢爛たる屍 (文春文庫) 作者: ポピー・Z.ブライト,Poppy Z. Brite,柿沼瑛子 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2003/06 メディア: 文庫 購入: 1人 この商品を含むブログ (5件) を見る 読了。 英国の…

見つけて頂き、光栄です。

週刊はてなブログで、私のブログがちらっと取り上げられました! blog.hatenablog.com 本への愛がすごい人のブログ特集だそうです。こういう形で自分のブログが紹介されたことがないので、嬉しいですね! それにしても「衛生ゴアグラインド」ってタイトル、…

反抗して生きて帰って『不死身の特攻兵』

生きていると気になる本が増えますね。 不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか (講談社現代新書) 作者: 鴻上尚史 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2017/11/15 メディア: 新書 この商品を含むブログ (19件) を見る 読了。 9回出撃して9回生きて帰ってき…

私は醜いけどアンタは綺麗『ぽろぽろドール』

人形が出てくる非ホラーの本を発見したので読みました。 ぽろぽろドール (幻冬舎文庫) 作者: 豊島ミホ 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2011/02/09 メディア: 文庫 クリック: 4回 この商品を含むブログ (8件) を見る 読了。 人形に纏わる短編集。表題作は平…

小鳥、京都に行く

先週は中川多理さんの個展を観に京都に行ってきました。 お供は人形のレッタです。 「京都タワー!」 「京都タワー!!」 「京都タワー!!!」 …なんとなく興奮が伝わるといいな…と思います。 京都は夜行バス→京都タワーの銭湯「YUU」…というルートで行きま…

小鳥にして少女『小鳥たち』

本を読む人形たち。 読んでいる本はこちら。 小鳥たち 作者: 山尾悠子,中川多理 出版社/メーカー: ステュディオ・パラボリカ 発売日: 2019/07/29 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 読了。 小鳥と少女の姿を自由に行き来する侍女たちの話。 中川…

私と人形と『人形気分』

このブログ、人形ブログとして始めたのですが、すっかり読書ブログです…。 人形気分 作者: 青山恵一,青山恵一追悼本出版実行委員会,竹内淳子 出版社/メーカー: マリアパブリケーションズ 発売日: 2019/09/13 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 読…

明日が見えない『アマゾンの倉庫で絶望し、ウーバーの車で発狂した』

労働と貧困の本はつい読みがち。 アマゾンの倉庫で絶望し、ウーバーの車で発狂した 作者: ジェームズ・ブラッドワース,濱野大道 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2019/03/13 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 読了。 英国の底…

スピリチュアルらない目指し方『幸福のレッスン』

出来るだけ幸せではいたいけど、スピリチュアルは勘弁な! 幸福のレッスン 作者: 鴻上尚史 出版社/メーカー: 大和書房 発売日: 2015/08/23 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 読了。 幸福を考える45の話。幸福になるための話ではあるものの、スピ…

捨てた故郷の味『亡命ロシア料理』

ロシア料理をちゃんと食べたことがないような… 亡命ロシア料理 作者: ピョートルワイリ,アレクサンドルゲニス,沼野充義,北川和美,守屋愛 出版社/メーカー: 未知谷 発売日: 2014/11/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (8件) を見る 読了。 米国への亡…

家族が増えました

りーぬの妹的な意味で。 久しぶりに人形の記事です。 立派な箱がやってきました。 中から手が翼の骨になっている女の子が! りーぬは「なんだかよくわからないけど…妹よね…」みたいな表情。 りーぬと同じく、中川多理さんの人形です。 命名:ヴィオレッタ。 …

生きにくさに気が付いた人たち『発達障害グレーゾーン』

好きな本というより、気になったことがあったので。 発達障害グレーゾーン (扶桑社新書) 作者: 姫野桂,OMgray事務局 出版社/メーカー: 扶桑社 発売日: 2018/12/27 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 読了。 発達障害と診断されていない、されなかっ…

聞いて話して交渉して『コミュニケイションのレッスン』

読書があまりできなくなっているけど、以前読んで面白かった著者の本なら読めそうだと思って。 コミュニケイションのレッスン (だいわ文庫) 作者: 鴻上尚史 出版社/メーカー: 大和書房 発売日: 2016/01/09 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る…

おそろしあ雪山『死に山』

涼を取るように。 死に山: 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相 作者: ドニー・アイカー,安原和見 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2018/08/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 読了。 すごくいいタイトルですね…

所有5年目の話と『小鳥たち』

りーぬが手元にきて4年経ったり、私の誕生日があったりしましたが、需要があるのはりーぬの方なので、りーぬの写真を載せておきます。 前に撮ったオフショット。 実際のりーぬと写真のりーぬ。 私に似て?写真嫌いなのか写りのいい時と悪い時が激しいりーぬ…

気が付いて、そして試してしまった人たち『デス・パフォーマンス』

最近はこういう本をみない気がする。 デス・パフォーマンス 作者: スチュアートスィージィー,Stuart Swezey,大塚一軌 出版社/メーカー: 電子本ピコ第三書館販売 発売日: 2000/07/20 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 5回 この商品を含むブログ (13件) …

生まれて不遇『裁かれる大正の女たち』

読み応えある本が知れるのが嬉しい。 裁かれる大正の女たち―「風俗潰乱」という名の弾圧 (中公新書) 作者: 清永孝 出版社/メーカー: 中央公論社 発売日: 1994/04 メディア: 新書 クリック: 1回 この商品を含むブログ (1件) を見る 読了。 大正時代の事件や新…

綺麗に終わるのは難しくとも『特殊清掃会社』

ミニマリズムについての本が片付けへのモチベーションが上がるといったら、友人から「私はゴミ屋敷とか特殊清掃が好き!」と云われたので。 特殊清掃会社 汚部屋、ゴミ屋敷から遺体発見現場まで (角川文庫) 作者: 竹澤光生 出版社/メーカー: 角川書店(角川グ…

2019上半期ベスト10冊

記憶の新しい範囲の方が圧倒的有利な気がするので、忘れないために、そして上半期ベストと下半期ベストを戦わせて年間ベストを作る気持ちで上半期ベスト10を作りました。 上半期183冊中、面白かった本は下記の通りです。読んだ順に書きました。

好きな作家にサインを頂く『「サイコパスの手帖」(洋泉社)刊行記念 春日武彦先生&平山夢明先生トーク&サイン会』

昨日6/28は『「サイコパスの手帖」(洋泉社)刊行記念 春日武彦先生&平山夢明先生トーク&サイン会』に参加しました。 現役作家で文章が好きな作家No.1の春日武彦先生と現役作家でエグみとエンターテイメントの両立でNo.1の平山夢明先生ですので、楽しみにし…

運が悪かった『犯罪』

母に薦められたシーラッハ。今度はデビュー作の方を読むなど。 犯罪 (創元推理文庫) 作者: フェルディナント・フォン・シーラッハ,酒寄進一 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2015/04/03 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (21件) を見る 読了。 犯罪…

一家族を透明にする『消された一家』

海外のシリアルキラーコレクターが「海外の殺人鬼だから集めることができた」と云っていたけど、私もその気持ちはよくわかる。 消された一家―北九州・連続監禁殺人事件 (新潮文庫) 作者: 豊田正義 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2009/01/28 メディア: 文…

若くて病んでいたあの頃『17歳という病』

好きな作家の文章を読む楽しみ。 17歳という病―その鬱屈と精神病理 (文春新書) 作者: 春日武彦 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2002/08 メディア: 新書 クリック: 8回 この商品を含むブログ (12件) を見る 読了。 著者による偏った若者論。 ひきこもりに…