衛生ゴアグラインド

本、人形、素体

音声ゴアグラインド8月号

今月は7冊読めました。

そのうち3,4冊は面白かったので、御の字かな。

 

今月読んだ本で面白かった本

良かった昔なんてないんだよ!な、本かと思ったら、貧困問題の本だった。

良かった昔なんてないんだけど、未来は変えられる…という子供向けの本には大切な希望も語られていて、少ししんみりします。

子供向けなので言葉も変な言葉は使わないし、解説の語り口も優しいので貧困について考える1冊としても良い感じ。

派生してモダンガール論 (文春文庫)

裁かれる大正の女たち―「風俗潰乱」という名の弾圧 (中公新書)

ひとり暮しの戦後史: 戦中世代の婦人たち (岩波新書 青版 924)

についても触れましたが、良かった昔はないし、昔の文化が好きだからと云ってその時代に転生することがあってもその文化を享受できる立場に都合よく生まれ変われるわけがないと思っています。

確率として低いのと、今に伝わっているものは大体特権階級の文化なので。

 

バーベン…から派生して。

文化の違いと片すのは簡単でも、分かり合えない絶望を感じなくもない原爆の話。

隠された故に軽視される被害、誤解を生む読み解き、原爆と女性性が結び付けられるまでの話、そしてアメリカ国内の被爆事故など、多岐にわたる話がずらり。

隠蔽された被ばく事故の描写がホラー映画でもお目にかかれない悲惨な様子で、報道のしにくさもあるかな、とは思いました。

隠蔽されていたなりに、知識などを得ると自分なりの意見も持ってくれるので、伝え方が大事だし、何が伝わるのか、伝えるのにはどうしたら伝わりやすいかを考えるのも大事というコミュニケーションの話に落ち着きました。

 

こちらもバーベン…きっかけで。

著者のお兄様が被爆経験あり、著者自身も海外の方に原爆についての意見を求められて躊躇して逃げた話が冒頭に出てくるので「信用できる」という気持ちから始められる。

伝記であり、おそらく公平、ただし日本がされた仕打ちには程よくツッコミが入るのと、被災の様子は書かれていないので、そんなにしんどくはならなかった。

 

技術的に甘美(technically sweet)という言葉はオッペンハイマーの発言だそうですが、そこから派生して言葉を引用するなら背景は知っておいた方がいいと思いましたし、転じて自分になじんでいない言葉を使ってカッコつけないほうがいいですね。

臨床の詩学 にもそんな話がありました。

 

 

次回予告

英語ではなくて、更に親族でまだ誰も履修していない言語を習得したい…!結果、ロシア語という冒頭からすでに楽しみ。