衛生ゴアグラインド

本、人形、素体

無職日記 6/26〜7/14

仕事が決まるまでの無職の日々のボソボソとしたこと。小出しにするタイミングを失ったので長いです。

 

6/26(月)

今日は仕事をしなくていいが、朝から浴衣を洗う。

結局、帯からの色移りは落ちなかったので、悉皆に出す案件となる。

浴衣や着物のトラブルあれこれはネットで検索しても家庭でできる、確証が持てる情報はないので、いつも通りでだめなら悉皆に出してしまったほうがいい。

過去にも色移りで悉皆に出した時の領収書を探しだしたら、記憶とあまり違わない値段が出だったので、これは出せる金額で済みそうだ。

洗える素材の着物が中心とはいえ、年に一回は何某かのお願いを悉皆屋さんにしている。着物を買うことにお金をあまり使わない着物好きだけど、着物を大切にするために使うところにはしっかり使っておきたい。お店からしたら細い客ではあるけれども。

 

6/27(火)

ナスのマリネを作ったら、作り置きのはずが全部食べてしまった。醤油1:酢1ににんにく一欠スライスを入れたマリネ液に油で焼いたなすを浸すだけなのだけれども、大変美味しい。

お酒に大変合うらしいが、私はお酒を飲まないので、その辺は良くわからない。

お酒は飲まないけれども、酒のつまみは好きで、柿の種をよく食べる。流行病の自粛期間中にスーパーで柿の種を買ったら、レジの人に「今日はお店やるんですか?」と聞かれた事があるけれども、着物でつまみを買いに来るホステスさんが近場にいたんだろうか?

 

6/28(水)

朝から暑いが出かける。

東京の西側にあるお気にいりのカフェに行ったら友達と邂逅。そのまま一緒にお茶をする。とても運がよく、そして嬉しいことである。

解散後、浴衣は悉皆に出せたし、気になっていた服は試着できたし、太田記念美術館ポール・ジャクレー展も観られた。

慌ただしいスケジュールかもしれないけれど、したかったことが一気にできたのが嬉しい。

夕飯は行きつけにて。このところSNSで炎上してしまったドラァグクイーンの読み聞かせの話をしてもやもやを解消する。

ドラァグクイーンの中でも良心みたいな人たちで、お子様にも親切丁寧、そしてお子様に好かれるクイーンたちなので、よくわかっていない人たちの心無い言葉に部外者ながら心を痛めていた。

行きつけの店主が「こういうのに反対する人ってどんな人達だろうね?」というので「つまんねぇ、田舎者」と答えたら「そうだね…そして、いつも何かに怒ってそう」と付け加えて貰えた。

世にドラァグクイーンの存在は世に知れ渡ったと思ったのだけど、そんなことなかったみたいで少し悲しい。そしてなにより、お子さんとドラァグクイーンの読み聞かせを楽しみにしていた保護者の方が肩身が狭くなってしまうのが心配だ。良いと思うんだけどなぁ、ドラァグクイーンによる読み聞かせ。

 

6/29(木)

一日中、ドロヘドロを読んでいた。一度通して読みたかったので、出来て嬉しいし、久しぶりに読んでも好きだった。私はグロはOKだけど、恋愛と性的なものがそんなに得意ではないので、人体がよく破壊されて恋愛の要素が薄く、でも仲間のことは信じている…というドロヘドロは丁度よい塩梅という気がする。

 

6/30

チェンソーマン1部を読み終えた。

前に「チェンソーマンが好きな人、だいたいみんなドロヘドロがすき」と聞いたのだけど、ドロヘドロが好きな私が読んでも好きだった。主人公を殺しにかかる女子たちがみんな可愛い。

私はパワーちゃんが一番好き…見た目が!

夜はスペースで今月読んで楽しかった本と上半期ベスト10冊の話。

今年もまだまだ楽しい本に出逢いたい。

 

7/1

メルカリで売れた本を出しに行く。

セットで買い取ってもらったのでかなり重く、腰をやられるのではないかと心配になったが国書刊行会のトートバッグが役に立った。

昼過ぎから池袋ミカド劇場へ行く。夢乃うさぎさんと漆葉さらさんが目当てだった。

初日で混むので外出を交えつつ観ていたが、最近、劇場にいる体力がない気がする。疲れているんだろうか?

 

7/2

夢乃うさぎさん推しの友達から、昨日観た演目の衣装と感想を送ったら演目名を全部教えて貰ったので気分が良い。

が、Twitterがお亡くなりなった。

動画をみるのがだるいテキストベース人間なので、Twitterが一番あっていたので、悲しくなる。

ログも時間と共にやがて消える。雨の中の涙のように。Twitterのサ終の時が来た。

 

7/3

昼間にヴァニラ画廊でカネオヤサチコ個展→スパンアートギャラリーの丸尾末広展をはしご。

どちらも好きな作家さんで活動が長くて嬉しい。

夕方には川崎の怪獣酒場でパフェ。

早い時間の静かな店内で、女ひとりでもいつもの怪獣酒場接客で安心した。

夜は新橋の怪獣酒場で飲み会。皆それぞれに世知辛い現実もあるので、生き延びた気持ちになる。

 

7/4

早めの誕生日ケーキを友達から頂く。ありがたいことである。

とはいえ、何も出来なかったので掃除をして罪悪感を消した。無職だと時の流れが早い。

選考通過しないのだけど、そんなに私は無能なのだろうか?確かに上手く働けない半生だったけれども。

 

7/5

電気屋で照明を買って、珈琲と珈琲のアテを買う。珈琲はペーパードリップ用に挽いてもらうので、買ったその日に入れて、珈琲の粉がきのこのように膨らむのをみるのが好き。

珈琲は酸味がほぼなく苦味か多めだった。好きな味だ。

贔屓にしている緑アキさんが踊り子さん休業のお知らせを出していた。踊り子としては休業で、その他は継続予定とのこと。

移転や掲載誌移籍のお知らせだったので安心したが友人からは心配された。

 

7/6

体が疲れ切っているので、鍼に行く。

治療院は従業員が増えてすっかり賑やか。マイペースながらも通っているので、少しは貢献できたかな?と思う。

鍼の後は行きつけでご飯。食欲が戻ってきたので、好きなものをもりもり食べた。ジャンバラヤを久しぶりに食べたのだけど、作り方のコツを聞いてきたので、家でも作りたい。

その後、美容室で髪の毛を切ってもらう。ツーブロックにしてもらったのだけど、見た目は可愛いショートボブなので、社会に向けてそんなにオラオラしていないのがよい。

 

7/7

松濤美術館で「ボーダレス・ドールズ」を観る。

人形における特定のジャンルや特定の作家を期待して行くとがっかりしそうだけど、日本における人形の歴史…と思えば、まぁ、そうよね…と思うので、自分の中の人形観の確認要素が強い。

私が好きな日本の球体関節人形として、四谷シモン天野可淡がでていた。この2人の作品を持ってきた功績は大きい。この2人なら説得力があるし、この2人がいなくて、他の…適任とは思えない人を持ってこられたら信頼は出来ないし、センスも疑うところだった。

 

場所を移動して道頓堀劇場で浅葱アゲハさんを観る。

演目は人魚、怪物の2コ出し。

人魚は初見の演目で、ハンモック状のティシューを使っており、アゲハさんが本当に人魚のように観える瞬間がある。

怪物は渋谷では初出しで、大和で観たときよりもパワーアップしていた。

帰りにリンツの前を通ったら試食で1コ食べさせて貰うことができる時間だったのでまんまとリンツのリンドールを数個買った。チョコレートは殆ど食べなくなったし、リンドールはどれが好きとかはまだよくわかんないけど、リンツのチョコレートは美味しいと思う。

 

7/8

りーぬの服の原型をとる。

ミシン、手縫い併用であらかた形を作る。

昔作っておいた型紙を併用したのだけど、スカート丈が短い…履いてませんよ感がすごい。腿の球体関節のスリットが見えるのはいいけど、本当に履いてないのと、元々フリルを付けるつもりだったので、フリルをつけよう、な!となる。

 

7/9

バレエのレッスンに行く。へろへろだけどずっと続いている。

寄り道した駅の掲示板に「ねこの掲示板」と書いてあるのに、「いぬ」と書かれていた。

昔、先輩と食事に行く時に嫌いな食べ物を聞いたら「砂抜きされていないアサリ」と返事が来たので「それは店にでないと思います」と返してしまったのを思いだす。ちなみにその先輩とは疎遠になった。

そんなことを思い出しながら、趣旨に沿ってネコチャンを描いておいた。

ネコチャン

 

7/10

埒が明かないので他のエージェントとの面談。

事前に「パワハラモラハラ、あとキチガイしかいないクソ職場を渡り歩いて、数年前に心が抉れている中で相談した他のエージェント(もう使っていない)は、クソみたいなことを云ってくるので、とても嫌でした。と、いうわけで、見せてもらおうか、人身売買最大手の真の実力とやらを」というのをご丁寧に提出したので話がスムーズだった。

一方で転職サイト経由で面接が早くも決まった。

私でいいなんて、どんなヤベェところなんだ?とも思う。

 

7/11

履歴書、経歴書を作る。厭すぎて時間がかかる。

コンビニ印刷+コンビニで写真を印刷したらコストが低くなっていてびびる。

ネットプリントで履歴書が40円、職務経歴書が60円、貼り付けなくてはいけない写真が40円…新卒の時の手書きとかなんだったんだろう?証明写真もそこそこしたよ?そして、新卒でどこも引っ掛からなくて今に至っているのも、仕事に対していいイメージがないところである。

 

7/12

面接。あまり行かない土地に行く。

職務内容はできそうではあるけど、勤務地が遠くて、そんなに気が向かないのと、他のブースから人を叱っている声が聞こえるのでなんか嫌だった。

面接を頑張ったので、東京ステーションギャラリーの甲斐荘楠音展を観に行った。あやしい絵展でみた畜生塚がまた観られたのと、畜生塚の前でポーズをとる楠音さんの写真がよかった。

 

7/13

劇場。大和で緑アキさん。

演目4コ出しなので、この日が私へのプレゼントだと思いながらウキウキしていた。

好きな踊り子さんばかりなのと、ポールダンスができる踊り子さんがアキさんを含めて3人…私得では?

中抜けして就活用のストッキングを買ったので、明日の面接もなんとかなるはず。

しかしこんなクソ暑いのだから、平服でいいじゃないかしら。「なんでスーツじゃないんですか?」と聞かれたら「熱中症対策です。労災出ませんので」と返す気満々だ。

 

7/14

面接2つ。

「相手がだるくならない程度に的確に喋れってことっすねー」と心を鼓田ミナレ気味にして挑む。

1つめは業務内容が出来そうだったので、やれますけど…やりますね…!という態度で挑んでしまった。

 

2つめは感じは良かったが、勤務先が僻地なので、無理だった。

面接を頑張ったご褒美にポール・ジャクレー展後期。

更には行きつけでビワマスを食べる。琵琶湖でとれる魚で、旨味があってとろけるような美味しさだった。こんなに美味しい魚があったのか。元交際相手が滋賀県育ちだけど、こんな美味しいものがあるなんていってなかったが?

帰り道、エージェントから1つ目のところから連絡があって決まったと連絡があった。

無職が終わった。

波よ聞いてくれ(10) (アフタヌーンコミックス)