出来るだけ幸せではいたいけど、スピリチュアルは勘弁な!
読了。
幸福を考える45の話。幸福になるための話ではあるものの、スピリチュアルらないので、安心。
詰まるところ、幸せになるのには自分を好きになることなので、目新しさはないのかも知れない。けれども、著者の優しく、そして多様性へのフォローある文章は読んでいて心地が良い。
イギリスのテレビ番組で観た空き缶やペットボトルを鉢がわりにガーデニングをする幸せそうな話から始まり、お弁当の包み紙批評で強引に楽しんだり、「今ある自分とありたい自分の距離が開きすぎると苦しいよ」「人間以外で気分転換できるものを見つけるといいよ」などと為になるアドバイスしてくる。
…しんどいときに出会いたかった。スピリチュアルらないし(大切)。
他にも、本文で春日武彦『幸福論』が引用されている箇所があり、思わず声が出たし、著者へ信頼が更に深まった。
元々、劇作家というよりもタモリ倶楽部のちょっとえっちな企画に良く出てくる人なので、読む前から謎の信頼(期待?)はありましたが。
他にも引用では様々な幸せを書いた橘曙覧の独楽吟が紹介されていたのだけど、日常の幸せを綴った短歌に「嗚呼、これは幸せだらうな…」となるなど。こうして小さな幸せを少しずつ貯金していこう。