読書があまりできなくなっているけど、以前読んで面白かった著者の本なら読めそうだと思って。
読了。
聞くこと、話すこと、交渉することに主軸を置いてコミュニケーションについて書いた本。実用的でもある。
この著者の本は海外との比較もあるけど、だからこの国は…みたいな批判的な論調がないのがいいね。あくまで比較。海外では出来ているけど、日本で出来ていないのは、生き方が違うから、世界を世間と捕らえる日本と社会と捕らえるのが海外…と優しく解説してくれる。
あと昔はよかった話でよく出てくる『ALWAYS三丁目の夕日』の舞台になった昭和33年は戦後最も殺人事件が多かった年という事に触れる人には謎の信頼がある。よかった昔なんて別にないんだよってはっきり言ってくれるから。
話の内容を面白くするにはテレビとパソコンの前の離れて面白い体験をするのが一番とのこと。テレビやネットでみて面白そうなものを経験してみて、自分なりの感想が生まれてくる。生まれなかったら、それ自体がつまらなかったんだし、次行こうぜ、次!とのこと。
また、誰もが知っている映画などの話題を面白く語るのは難しいけど、誰も知らないようなマイナーな、だけどそこそこ面白いものは話題自体が珍しいので話し方が多少下手でも人を引きつけられるとあり、心当たりしかないし、そうやって意気投合することが多いので、コミュニケーションの手段としては間違ってはいないようで少し安心しました。
主に話すことの感想が増えてしまったけど、聞くことが重要というのは、過去に別の本でも読んだことがある。話を聞いてもらいたい人間が多いので、聞く側に回るだけで、上手くいくこともある。聞き方にもコツがあって、質問したり、タイミングよく相槌を打ったり、この本では姿勢についても書かれています。
交渉する部分は相手をより意識した対話という感じではあるけれども、感じがいい受け答えの話もあるので、読んでおくと感じよくそして自分を殺しすぎないコミュニケーションを取れる第一歩につながる…といいなぁ。コミュニケーションの上達はスポーツと一緒で訓練が必要だったり、場数だったり、結果につながるまで時間がかかるとのことですから、少しずつ頑張りたい。
あと、余談になりますが、ページが割けなかった「日本人は文字を見るということを大切にしている」という事については読んでみたい。手紙→メール→SNSに変わっても、文字を書くこと、見て読むことは何か生活に根差したもののような気がするから。
同じく昭和33年が殺人事件が多かったことについて触れている本の感想
おまけ。
あたりまえだけどなかなかできない 聞き方のルール (アスカビジネス)
- 作者: 松橋良紀
- 出版社/メーカー: 明日香出版社
- 発売日: 2009/01/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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聞き方に特化した本はこちら。
タイプ別の話もあるけど、それはさておき、聞き方のコツが書かれている。
こちらも聞き方の本。人気のバンドにインタビューした話もあり、エピソードがとっつきやすいかも。