衛生ゴアグラインド

人形を愛で、本を読み、肉を食べる

本を読み語る喜び、知る喜び『辺境図書館』『氷』

ちまちま本を読んでいました。

辺境図書館

辺境図書館

 

読了。

読書エッセイ。作者自身の書へ付言もあり、それが読んだことがある本だとなお楽しい。作者の過去の話もあり、戦争前後の話は『倒立する塔の殺人』、霊媒にされた経験については『巫女の棲む家』に活かされていますね…と感じられるのも嬉しい。

セレクトがマニアックな33冊中、私が読んだことがあるのは3冊だった。アンナ・カヴァン『氷』のページで終盤の台詞が引用されているのだけど、私も好き。やはりあの台詞が良いのね。

あと読んだ事があるのはドノソ『夜のみだらな鳥』、ヤーン『鉛の夜』…『夜のみだらな鳥』は最初に語られる一冊なのだけど、苦労して読んだから取り上げられているのはとても嬉しいな。ちょっとマニアックな本ほど人様の感想を読むのは楽しいです。

 

氷 (ちくま文庫)

氷 (ちくま文庫)

 

凍りついていく終末を迎える世界で失踪したアルビノ少女と彼女を探し求めに世界を奔走する男の話。

話が拾いにくい箇所(あれ?なんでこうつながるの?ってなる)が多かったのだけど、被虐のアルビノ少女が最後に「自分は自分で守りたかった」と心中を告白するシーンが好き。氷が迫りくる終末なので、アルビノ少女が終末の正体?って思いかけたんですけど、違った。

そして、こんなところで大して触れてこなかったはずなのにセカイ系創作物に毒されているの知りたくなかった。

気が付いて、そして試してしまった人たち『デス・パフォーマンス』

 最近はこういう本をみない気がする。

デス・パフォーマンス

デス・パフォーマンス

  • 作者: スチュアートスィージィー,Stuart Swezey,大塚一軌
  • 出版社/メーカー: 電子本ピコ第三書館販売
  • 発売日: 2000/07/20
  • メディア: 単行本
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 読了。

自慰死、頭蓋貫通、自己去勢、四肢切断愛好などの症例。20年近く前の本なので図版は不鮮明だし、訳も古い感じだけど、高校生の時こういうの読んだよなぁ…という気持ち。

元々うちわ向けの論文を一般向けに直したものだそうで、原書ではモンド映画監督:ヤコペッティを取り扱ってたようで、完全にモンド趣味やんけ!となるなど。

確かにそれっぽい話を寄せ集めた感あるし自分の膣に切断した鹿の舌挿入しちゃった女性の例がリュカンスロピー(獣憑き)と並んでいて、項目分けが謎だったもんなぁ…。

快楽を追及してうっかり死んじゃった人、自力で去勢しちゃった人などに混ざって、切断者の女性が自分自身を素敵に見せるなど自己評価高めに生きているのがわかる記事がよかった。

 

本の中では頭蓋貫通って訳されているけど、頭蓋穿孔やトルパネーションって、9年ほど前に私の周囲で話題になっていたけど、突如注目されたのはなんだったか思い出せない。 ちなみにこの本では自力の頭に何かを突き立てている→血が出たっぽい→ニヤァと笑う人の写真が掲載されていて不鮮明な写真だということもあり印象的だった。

 

いくつかの事例では当事者へのインタビューもあるけど、こういうのを読んで知った気にはなりたくないなぁ…人それぞれなので、「こうしたケースもあるんだな」ぐらいで済ませておきたい。

片してこそ『ゴミ屋敷奮闘記』

片付け本、ついにゴミ屋敷にも手を出す。

「ゴミ屋敷奮闘記」

「ゴミ屋敷奮闘記」

 

読了。ライターである著者が清掃会社へアルバイト入社した上で関わった汚部屋、ゴミ屋敷のるポタージュ。

ゴミ屋敷が見たかった…とのことですが、読みやすく、虫、悪臭、ゴミの貯まり具合の描写、そして写真の数々に片付けたときの達成感を読者にも共有してくれる感じ。

ごみの上の層の上で生活しようとする人、ペットボトルを半分に切ってそこで排尿していた形跡がある女性の部屋など、インパクトある部屋ばかりでした…掃除は今後もちゃんとします…。

タイプ別ゴミ屋敷の住人紹介の中で「失恋した人」とあった(実際にこの本の中にも失恋もきっかけの一つと思われるゴミ屋敷の住人が出てくる)。

失恋した人のざっくりした紹介の最後には「部屋が綺麗なら異性を部屋に招けるし、性行為もできるので、新しい恋愛に発展させやすいのではないか」と書かれており、いい文章だなと思いました。性行為はともかく、人が招ける、招ける程度にすぐ片せるというのはまだソーシャルに入っていける希望もありそう。

もちろん、清掃業者に頼んででも片づけるのは、ソーシャルへの復帰の1つでもある気がする。

本の趣味が似ている友人が読んだと聞いて読みましたが、趣味が似ている友人は大事だぜ…と思うほどポジティブなものが得られる読書でした。

本はそこそこ読むけれど…『読書力』

本を読む脳みそが帰ってきた感。

読書力 (岩波新書)

読書力 (岩波新書)

 

読了。

 

読書する意義について。読書力を養うのは「精神の緊張を伴う読書」であるという理論他、読書の方法などについて書かれている。読書は自分を作ることと書かれていたけど、私も本で作られた感はあるので、この言葉には共感。

やっぱり本は読んだ方が良いよね。何を読むかは大切だけど。

 

本を書く人の読書論は本を買って読めしかないけど、その理由についても著者なりに書かれている。

そして本というのは売れた本がいい本とは限らないというのは同意。

 

 

読書力、私にはあるんだろうか…と思って巻末のオススメの100冊をチェックしたら読んだ本は6冊だったので貧弱です。

そして読書力を付けるのには4年間で文庫本100冊、新書50冊だそうなので、2015年8月から今日までに読んだ本約400冊中何冊が文庫(ただし推理と娯楽要素が強いものを除く)と新書だったかを数えたところ、文庫104冊、新書47冊という結果になりました。その他 今月中に新書3冊読むか~なんて思っちゃうね。文庫はミステリーなんかは避けたので単に文庫本形式だったらもっと読んでいた。

 

この本自体は00年の本なので、新書ブーム(2005年頃かな)の前の本。最近は新書の内容も「え?これ新書なの?」と思う物もあるので、新たな基準があるか知りたいところ。

 

余談

異常殺人者は他者との関係が取れていないとあり、そこから読書は複数の優れた他者を自分の中に住まわせることが出来るとつなげられている。

だから多様な本を読みましょうね…って事ですけど、この著者の本で異常殺人者とか出てくると思わなくて印象に残りました。

メンチカツと私

メンチカツに対して「コロッケより嬉しく、トンカツより微妙」という言葉が思い浮び、その後「まるで私みたい…」と思ってしんみりした。

何か以上、何某か未満、一番になれないけれども最下位異にもならないようなそんな立ち位置。

とはいえ、丁寧で美味しいメンチカツになれば、なんとかなることもあるんじゃないかしら?…それを希望に丁寧なメンチカツづくりを心がけて生きていくことにします。

 

ある欲望の話『青春と変態』

ずっとタイトルは知っていたけど、やっと読みました。

青春と変態 (ちくま文庫)

青春と変態 (ちくま文庫)

 

読了。

トイレ覗きに情熱をかける男子高校生の青春。前半の描写(性器や排便の様子)が細かいからか、覗きをやめてからの青春部分がややダレるも、オチの付け方…最後に明かされる欲望は良かった。

変態描写に関しては女子が用足ししたトイレが臭いことに関して月経があるからと書いていたけど、こういう細かい仕事は嫌いじゃないぞ…。

 

ただ一方で文章に素人っぽい読みにくさがあったり、作者のスキャンダラスな作風ほどインパクトがなかったのは私が期待しすぎたからかなぁ…と思うなど。そういうこともあるさ。

破壊

ディストピア元職場の悪い話を聞く度に「元職場が大変なんだって!」とパートナー氏に伝えると「爆破されたの?」「ついに爆破されたの?」と返してくれる。

私はそんなにディストピア元職場デストロイを望んでいるように見えたんだろうか?

生活のために不向きな仕事をしているときはよく「タイラー・ダーデン(映画『ファイトクラブ』に出てくる人物)が職場を爆破してくれないかな」と思っていたけれども。