衛生ゴアグラインド

人形を愛で、本を読み、肉を食べる

運べ!何を?人生に関わるものを『アリスの夜』『デブを捨てに』

読んだ本が過去に読んだ別の本と似ていたので、そのこともついでに。

アリスの夜

アリスの夜

 

読了。

借金のカタで運び屋をやらされた青年が少女娼婦との逃亡劇。

ページ数がそこそこあるので躊躇していたのだけど、エンターテイメント志向で構成も文章も読みやすいので意外とするっと読めた。

拷問とかエグい暴力とかあったけど、描写がしつこくないアッサリ仕様(自分の読書比で)。

表紙に恋月姫の人形の写真が使われている。この本を知ったきっかけはどこかの書店がやっていた人形が表紙の本特集をしていた時で。

ヒロインの少女娼婦があんまり特定のイメージが付くと人によってはしっくりこなさそうなので容姿に関して細かすぎる描写があると萎えそうだけれども、美人でなくてはいけないのでこのセレクトは良いと思う。

 

ちなみに今まで読んだ本だと平山夢明『デブを捨てに』に似ている。

デブを捨てに

デブを捨てに

 

借金のカタにデブを捨てることになった話。

ロードムービー的なものだから、似てしまうのは当たり前ぐらいに思っている。

運ぶものが『アリスの夜』は美少女で、『デブを捨てに』だと桁外れのデブ。

食べなくちゃいけないとき、美少女はワッフルを希望するが、デブはラーメン…デブを捨てるという云うだけで、なんだかおもしろいことになる。

 

『デブを捨てに』にはそんなに変態が出てこない。しかし、平山夢明なので不衛生な感じがある。

『アリスの夜』は頭をカチ割るの大好きオバサンとか変態オネェとか出てきたし、最後に変態オネェによる長台詞(私は正直に生きている。だってクソ地味な人生を送るのはイヤだから)が入るが…上であっさり仕様って書いちゃったのは…個人の好みかと!

ほぼ全員問題『坊ちゃん』

青空文庫に入っていると、すぐにkindleにダウンロードして読めるのがいいね。

坊っちゃん

坊っちゃん

 

読了。

親譲りの無鉄砲な問題児が親の遺産で勉強して田舎で教師をする話。

この坊っちゃん、今読むと某かの障害(発達障害とか)を持ってそうな人物に見える。

言葉の通りに受け取りすぎる(「腰を抜かす奴があるか!」→「今度は抜かしません」、母に顔も観たくないと言われて出て行っちゃうなど)というのが一番かな。

そして、この頃にも「外でご飯を食べちゃダメです」問題やザ・ケンミンショー的な話が出て来たりする…日本人、あまり変わらないね!となるなど。

 

坊ちゃん、何か関わらないといけないとなると面倒くさそうだけど、小説では本人なりの理屈が展開されるのでわかりやすいのと上司がいけ好かないので暴力に訴える最後もちょっと痛快。

意外と意気投合する同僚がいたり、女中のバァさんは好かれたりするので、それなりに魅力的なのだろうなぁ…という納得があるのでもやっとせずに済みました。

話すことで向き合える。

気になったニュース。

news.yahoo.co.jp 

結局、なぜ批評するのかを突き詰めれば、みなさんに映画をいっぱい観てほしいから、その素晴らしさ楽しさを共有したいから、ということに尽きるので。ほめるにしろけなすにしろ、リスナーを映画そのものに向き合わせたい、というのが最大にして唯一の動機です。

 

この方の批評は好きで、一時期よく聞いていた。

好みの映画の傾向が比較的似ているので「へぇ、だから面白いのか!」という深みが出ることもあれば、ダメな映画をノリノリでディスっているときはアハハとなることもあった。

 

私は時々ブログで読書の感想をアップする。ブログは面白かった本が中心だが、Twitterではつまらなかった本も婉曲表現を交えてアップしている。なんで婉曲表現かというと出版社や作者が検索しているのと、つまらなかったに準じる感想を書いたら、作者から謝られたからです…あ、ごめん…ってなるので。

それはともかく、なんで読んだ本の感想を書くのかというと本を読んだ話をするのが好きだからなんですよね。子供のねぇねぇあのね!みたいな。

私の読書の傾向が固まっていないのもあってリアルで本の話が出来る人がいないので、こうして独り言のように書き綴るだけなのですが…同じ本を読んだ人に見つけてもらえたら嬉しいと思って書いています。

 

過去の読書カテゴリーで好きな記事

hikimusubi.hatenablog.com

評価は高いけど、私には響かなかった本の話。

 

hikimusubi.hatenablog.com

食べることは生きること。その生きているのが切実な感じの労働者の食について。

グッとくるエピソードが多いのですが、あまり読まれていないようなので、ほかに感想を見かけません…。

 

hikimusubi.hatenablog.com

食育の本。料理ができるようになることで自信をつける話。

書籍のタイトルの前に本の内容を短くまとめるようにしているのですが「あなた自身はダメじゃないよ」というタイトルは一番お気に入り。

それぞれが個性を活かせたらいいよね『バレエ・シューズ』

女子が頑張る話も好きです。

バレエ・シューズ

バレエ・シューズ

 

読了。

児童書。孤児のフォッシル三姉妹が生活のために舞台芸術学院に入ってそれぞれの人生を切り開く話。長女は俳優に、次女は機械に興味があって飛行士を夢見て、三女はバレリーナに…と三姉妹それぞれ個性があるし、周囲の大人たちの関わり方も素敵。

次女の事をちゃんと理解してくれる大人がいるのがいいですね。

児童書なので「ちゃんと勉強しようね」「1番になったからと云って威張ったり、規則を破ったりしないようにね」という教訓もあるけれども、こういう悪いことをすると損するよ!という伝え方なので、伝わりやすいかな?

ルース・ジャービスによる挿絵も可愛いし、皆幸せになるので明るい気持ちで終われる喜びがありました。

それはパワフルでハートフルで可愛い『プリシラ』

昨日は日生劇場で『プリシラ』を観劇しました。

息子にドラァグということを隠しているドラァグ、若くて破天荒なドラァグ、引退したドラァグ…とセクシャリティに悩みがあったりなかったりするけど、最後はそれぞれ夢を叶えて幸せになるハッピーなミュージカルでした。

陣内孝則さん演じるバーナデットの私服がちょっとクラシカルなデザインが多く、若手のドラァグのショーに抵抗を感じながらも失敗はしっかり慰めてくれる見た目も中身も素敵な先輩女子でとてもよかったです。言葉遣いは基本的に上品で「バーナデットおばあちゃん」と自称しちゃうのもラブリー。

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ロビーにあった看板。カラフルで元気な感じです。

 

歌って踊る華やかな舞台で、ドラァグな派手派手超可愛い!みたいなの大好きなんだな…としみじみ思ったし、私が観た回はドラァグクイーンのオナン・スペルマーメイドさんが出演&プリシラナイトという観客参加型の催し付き。

特にプリシラナイトの司会進行がオナンさんだったので、バンド「カリガリ」きっかけでオナンさんを知った中学生時代の私が成仏しました。

 

映画はまだ見ていないので、これから観ます!

経験に基づいた提案

友人たちと久しぶりに集まりたい!ということで、友人たちの現在の住まいから出やすい沿線で価格帯が手ごろでおいしい店をいくつか提案…ということがささっと出来たので嬉しい。

そして、どの店も自分で行ったことがあってかつおいしいところなので、ここ数年で外食する機会が増えたんだなと思う。

以前はそんなことなかった。

体力の低下や肉体の老化で出来ないことが増えているけど、出来ないことを数えるよりは新たにできるようになったことを喜んだ方がずっとポジティブだから、ささやかな事でも喜んでおきます。

レモンと刃物

昨日はパラボリカで「森島章人+中川多理対談」を拝聴。

短歌の話を中心に展開。短歌は疎いのだけど、葛原妙子のレモンの短歌に対して「レモンにナイフを立てるのが少女的、梶井基次郎のレモンを爆弾に見立てるのは男子的」という話が印象に残るなど。葛原妙子は気になるのでチェックしなくちゃ。

紹介されていた葛原妙子の短歌は「早春のレモンに深くナイフ立つる をとめよ素晴らしき人生を得よ」というもの。

レモンにナイフを深く入れちゃう乙女は普通の人生は歩めなさそうですね…なんて話をされていたけど、刃物でなんとかしてきた私にはグッとくるものに会えた感。

 

蔵書で葛原妙子の作品を収録しているアンソロジーがありましたが、上記の短歌は収録されていなかったので、まとめて読みます。