衛生ゴアグラインド

本、人形、素体

今宵、私は熊になる(衣装作り覚書)

ファッションイベント「ちょっとガラ」に参加するために衣装を作ったので、その覚書。

アフェリエイトしているところもあるけど、弱小ブログで儲からないから安心してね!

 

デザイン

ちょっとガラはメット・ガラオマージュのテーマに合わせて着飾ろうぜ!というイベントです。

今回のテーマは祝福でした。

当時、周囲の人たちが「祝福……メイド・インアビス的な?」と云っていたので、もふもふ?となった結果、下記のデザイン画。はばっと描きました。

この時点で映画『ミッドサマー』をひとりでやるのは確定。あと、熊から連想して『ユリ熊嵐』も考えていました。

とはいえ、『ユリ熊嵐』だと衣装が可愛すぎるので、メインは『ミッドサマー』です。祝福どころか祝祭ですけど。

 

熊の作り方を調べる

熊を作るのにはどうしたらいいのか……そのヒントを得るために、獣きぐるみについて調べました。

見事にありました。

 

https://booth.pm/en/items/2391918

作り方はこちらを参考にしました。頭部分だけとはいえ、大変役立ちました。

基本の作り方は

紙粘土で型を作る

骨格(本の中ではシェル)を作る

ファーを貼る

でできるらしい!

(鼻は粘土、目はプラスティックで作るよ!)

と、云うわけで、できるかな?やるんだよ!

 

熊を観察する

熊を作る前に熊を観察しないとね!

と、ばかりにまずは上野動物園に行きました。

ヒグマ。意外と活発でした。

ツキノワグマ。おすましさん。

パンダ。時間制で見える人気者。

 

資料のためにスマホで撮影できて便利ねー。

そして、熊たちは基本的にファンサ旺盛ですが、

今時のパンダなよく動く!パンダって寝てばかりいない?上野動物園、なんか調教したの?

 

ひとり動物園を楽しみ、熊ってだいたいこんな感じ……を覚えて撮影もして、帰りました。

 

熊の型を作る

そして、紙粘土で型作り。

皮を剥いだような形にすればいいんだよなぁ……ということで、大まかな形を作りました。

紙粘土4,5コ使ったかな?かなり重量があります。型を捨てる時にゴミの分別誤りを疑われるかと思いましたが、燃えるゴミで無事捨てられました。

 

熊の骨格を作る

作った紙粘土型にラップを巻いてその上から自由自在ボードを貼り付けます。

自由自在ボードはドライヤーで温めて柔らかくして使うのですが、初めての感覚で驚き!

コスプレ界隈で使う素材みたいですね。

そして、その後ドライヤーは寿命が近いのか壊れかけました。

これはもう鼻とコスプレボードの後頭部を付けた様子。

鼻。

鼻はハーティクレイの黒を使用しました。鼻はヒグマの画像を検索しまくって、だいたいこんな感じ……で作っています。ニスを買って余らせるのが厭だったので、胡粉ネイルのトップコートを塗りました。

ここまでの材料

 

自由自在ボード

https://www.assist-wig.com/molding_item/board/free_board

 

 

熊の皮の型紙をとる

そして、ラップとセロハンテープで表面を固めて型紙をとります。

印が思いつかず、みんくるを描いちゃったの図。

SNSで相互フォローの方が都外にお住まいでみんくるが好きなので、都内にいる私がみんくるの画像を集めて送っています。

 

熊に毛を貼る

そして、型紙を元にファーを切り、毛を貼ります。

鼻先だけ明るいファーにしました。

鼻を取って貼っている様子。

これは耳も付けて毛を刈った様子。

目も作ったので嵌めてみました。

ディック・ブルーナのブラック・ベアにちなんで赤い目を作りましたが、これは没に。

目玉はアクリルの大匙と印刷で作ったシールで作りましたが……全体のバランスが大事なので材料費はあまり考えずに廃棄。

 

熊を延長する

熊の頭から更に胸、腕を生やします。

型紙を作って毛を張った顔の前面と耳に対して、後頭部から胸と腕は割とフィーリングです。

熊、とったどー!

ここでファーって作業していると暑いな?というのに気がつき、腕は完全に覆うわけではなく、被るような構造にしました。

イメージはゴールデンカムイの松田平太です。

手元あたりまでは縫っていますが、これは爪付きグローブを出せるようにするためです。このファーから爪付きグローブを出す構造は浅草ロック座でみた演目を参考にしています。

 

熊を調整する

樹脂粘土で作った牙を生やしました。

あと、口の中にはピンクの生地(今回はシーチング)を貼っています。口腔内のボコボコしたかんじを目指してクシャクシャにして貼っています。

 

そして熊を被って熊になる

これがひとりミッドサマー。

花束は逆さまに吊り下げています。

ドレスから生やすよりも収まりがよかったのと、アリ・アスターの作品によく出てくる逆さまの構図みたいで「これだ!」となりました。

根っからの写真嫌いなので、残っているのはセルフィーしかないです。セルフィーでもあまり思ったように映らないので写真は苦手ですが、数十年も続けて苦手と云うのはどうかと思うので、もう少し写真写りはがんばります。

熊もお疲れ様。

風呂敷で持ち運んでいたので完全に松田平太でした。

ミッドサマー(吹替版)

ミッドサマー(吹替版)

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全体は『ミッドサマー』、『ユリ熊嵐』で全体を整えて、更に『ゴールデンカムイ』で微調整したそんな衣装でした。

久しぶりに服を作ったり、造形をやったり……作業は脳汁ドバドバ出ている溌剌ソーイングでした。

私は身近に服を作る技術がある人がいた、なんなら一緒に暮らしていたので、自分が作るものはヘタでイヤだなぁ……と思っていました。

でも出したものに意地悪をいう人はいなかったし、なんなら技術があると思っていた人たちはもう作っている気配もないので作り上げた奴がえらいんじゃー!とばかりに今回まとめてみました。

次回はなさそうだけど、服を作ったり、原形を作って型紙を取るのは何かに活かせそうなので、いずれ役立つこともあるかもしれません。

とりあえず、また何かあれば、また。