衛生ゴアグラインド

人形を愛で、本を読み、肉を食べる

暮らしの日々『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』『バグダードのフランケンシュタイン』『百年の女』

今月よりリモートワークになりまして、家で自分のPCに向かう時間が減りました。

生きております。

 

本を読む量はがくんと減ったため、面白いと思える本に出会える数が減っていました。

そんなわけで覚えているだけでもポジティブな気持ちになれた本を3冊。

 

リレーエッセイ+小説。お気に入りの地域に根付いて暮らす…という趣と他人と暮らす不自由さとそこも含めて生活だよね!という許容が色々優しく染みる。丁寧でもネタになるほど雑でもなく、暮らし!って感じが良いし、時々人情…みたいな話にぐっとくる。それがとても良い。

 

 

テロの被害者の遺体を繋いで出来た体と体がなくなった故に彷徨っていた魂からなる人物「名無しさん」がいるバグダード

周囲の人物の描写が丁寧なので、群像劇感。話が進んでいるのかいないのか良くわからないけど、なんとか最終的には進んでいた。

名無しさんは体のパーツそれぞれが持つ恨みを果たすとそのパーツがなくなる逆『どろろ』(厳密には逆百鬼丸)という設定がインパクトあるはずが、名無しさんを死んだ息子だと思っているバァサン、名無しさんの体を作った古物屋、名無しさんの存在を知るジャーナリストも皆細かく描写されるので、そういう人もいるよね…な気持ちになってくる。異国だけど、出てくる人物出てくる人物自分からそんなに遠くない感じが絶妙だった。

 

 

雑誌『婦人公論』100年の変遷を読むことで日本の女性が見えてくる本。

女性を取り巻く問題アレコレは今が少しマシぐらいで100年経っても変わらぬ酷さ…と思うとなかなかしんどい本であったし、なんかこう、私、不詳の娘でサーセン…って気持ち。

男性は家事を手伝う気が全くないという話が取り上げられているのだけど、その中で中原淳一の「こちらは忙しいのだから、家事のことを考えながら仕事などしたくない」という発言があった。

酷すぎるなぁ。ネットでたまに見掛ける「仕事に家事にお前の世話で疲れているけど…」って台詞は残念ながら中原淳一の配偶者だった葦原邦子はついぞ云うことはなかったんですよねぇ。そもそもDVされまくって頭が回らない人みたいになってしまっていて、その著書はとても辛い。

雑誌が一人の人生みたいに見えてくる。新しい女として生まれ時には同性と対立し、古い価値観にとらわれたり、やっぱり戦争には勝てなかったよ…と挫折しつつも子供を育て、心配し、不倫や熟年離婚を考えたりしつつも自立を思い立ち、今は老後を心配している…そんな人。

本筋から外れましたが、戦前のすぐ死んだり心中したくなる恋愛事情の中で、平塚らいてうが心中しようと山に入ったけど、生きる気満々で登山になってしまった話は初めて知りました…ハッスル!ハッスル!マッスル!マッスル!すぎでしょう…それも含めてやっぱり人生なのである。