4日連続公開企画3日目!
見せてもらおうか、劇薬本の最高レベルとやらを…!となるレベル3です。
快楽の追及をしすぎてうっかり死んでしまった人たちの話。
実例集なのだけど、動物の舌を挿入した人の話がなんで動物憑きの話にあるの、カテゴリーの分け方が雑なんじゃないの?と、思うけど、もともとはヤコペッティの話しなんかもあるモンド趣味丸出しの本であった。なぁんだ、モンドか!
その中で、欠損の女性が自分らしく生きる話をしていたのが印象的だったのだけど、たぶん劇薬本の感想として大いに間違っている。
あ、これ高校生の時の私の愛読書です。
死体写真のスクラップ集。
田舎の本屋になぜかこの本があって、帰りに手に取って読んでいたのですが、それはつまり家には置きたくなかったんですよ。
サドと澁澤龍彦と会田誠というカテゴリー的にはだいたい一緒の人たちを混ぜたらこうなる本。
それにしてもサドが割と実践可派だったのを思うと、金持ちの変態は色々考えるもんだなぁ…という気持ちになる。
あとこの本が出た当初「高尚な澁澤龍彦様に会田誠の挿絵なんて!」と云われたそうですが、サド裁判の澁澤とスキャンダラスな作風の会田誠だよ?カテゴリー的にはだいたい同じじゃなかろうか。
…この人の絵が苦手なんだよなぁ。
残酷なことを書きたいのはわかるけど、話がそんなに好みではなくて、なんだか冷めちゃうの。総合的に厭という点では劇薬本として正しいけど、絵が苦手とかソウジャナイと云われそう。
私、大越孝太郎が好きってだけで「じゃぁ、この人は?」って聞かれるのは「テメェ、解析度低すぎるだろ!内臓が出てれば喜ぶような人間だと思いやがって!」って思っていたんで、どうにもこうにも。
耽美腐敗臭!耽美と腐敗の両立と意外と社会性持って生きているというのが絶妙。
そして死体が綺麗すぎない、ちゃんと腐っている。いえーい!
このカテゴリーの本の中では、いや劇薬本の中では一番の掘り出し物だった。
国書刊行会から出ているのもいいですねぇ、いい仕事していますねぇ。
これはあらかじめ読んでいた本。
ヤバすぎて報道できなかったという話は本当だろうなぁ…と思うほど人の尊厳を叩きつけて踏みつぶしてすりつぶすような事件。これが一番心が痛む。
と、云うわけで劇薬本リストの本を全部読んだ次第でした。
元々読んでいた本が多いので、「好みじゃない!」と文句を云った本も何冊かありますが、基本的に適正があったようで、捗ることの方が多かったです。
こうして劇薬本+トラウマンガを読んでみたところ、何かラベルやタグをつけるなら「人生を棒に振る」「暴力」「ドラッグ」「派手に死ぬ」「性的に搾取される」「人としての尊厳を踏みにじられる」「異常性愛」「奇形」のだいたいどれかかな…と思いました。
そして、ほぼ救いはなく、救世主は来る、ただしすべてが終わった後に…とカフカの言葉を思い出しますね。
明日はリスト外の劇薬本…つまり個人的にグッときた本の話をします。
それにしても、劇薬本をすべて読んだ当ブログのタイトルが「衛生ゴアグラインド」なので、やっぱり私の読書ブログなんだなって思いました。