衛生ゴアグラインド

人形を愛で、本を読み、肉を食べる

戦わなくてよい世界へ『男らしさの終焉』

すごく読みたかった本が期待以上だと嬉しいね。

男らしさの終焉

男らしさの終焉

 

読了。

 

男性である著者による古い男性観を捨ててアップデートするのが大切であることを説く本。

男性から書いたジェンダーの本って珍しい印象。著者がアーティストで異性装者でもあるのだけど、「だからと言って女子の気持ちはわからないし、自分も古い部分がある」と認める姿が潔い。

著者によるイラストも妙に可愛く、そしておかしいので、落ち込まずに読める。特に男性が大切に守っていたものはさほど大切ではなく、もっと他に自分以外の人間と幸せになる道はあるんだといろんな人が知ることができたらいいよね。

ジェンダーに関しての本は私が読んだ限りだと「男女ともにジェンダーを知ることはお互いのため」という論調が多い。できるだけ多くの人に気が付いてもらえるようにいろんな人が云うのが大切なので、男性の著者による…というのはありがたい。

 

「この世界の不幸は男性の古い価値観のせい!戦後にジャングルで発見された日本兵みたいなもの!」という部分があって、イギリス人もご存知の件なのか…となったし、日本の草食系男子の話もあり、それはグローバルに知られている案件なの…となった。

 

女性の結婚年齢が上がっていることに関して、(女性は)本当の親密さと助け合いの価値を知っているし、健全な関係がもたらすものをよく理解している…とある。ポジティブな解説だと思う。

その後に続く「結婚適齢期の男性に要求するものの水準が高くなっている」とあるけど、水準も別に「ただしイケメンに限る」とかそういう話ではないんだよね。友情のように尊敬しあえて、見下されない、そういう事なんだけど…イラストにある男の世界…サバンナでフルチンで顔を真っ赤にして原始的な武器で戦っている人たちにはご理解いただけないようなのです。

 

そして、ご理解いただけない方はほっといて、理解できる人たちはどうしたらいいのかが楽しく提案される。提案もどこかかわいく、そしておかしいイラストで提示してくれるけど、実現したらきっとみんな幸せになれる。