今年も好きな本に出会えたらブログを更新します。
更新できていないときは読んだ本が面白くなかったか、忙しくて更新できていないか、本を読んでいないかのどれかです。
読了。
コタール症候群、認知症、統合失調症、離人症などの症例の紹介と当事者への取材。
中でも貴重なのは身体性完全同一性障害(BIID)の当事者への取材。身体性完全同一性障害(BIID)は四肢切断願望っていうと通じるかな…。
本文によると事例が少ないのと、医師の間でもあまり認知されていないものというのもあるとのこと。電極を使った検査でBIID患者の皮膚コンダクタンス反応をみたら切断したい場所では反応が明らかに違った話もあって、このBIIDの章はかなり読み応えがあった。
解説は私が最も好きな作家でもある精神科医の春日武彦。四肢切断願望(本書ではBIID)についてはアングラにおけるいかがわしいアブナイ趣味の一つであることは知っていたけどフィクションに近い話かと思っていたので、本書で紹介があって驚いたという趣旨の事を書いていた。私も驚いた…。
また西洋と日本の違いの補足にもなっているので、解説まで読み物として楽しかったです。
余談になりますが、マッサージ師が離人症の人にヨガを薦める話があったけど、これ、結構怖いなぁ…。
その離人症の人には合ってたから事故には繋がらなかったけど、適切な治療を奪うケースに繋がる行動は良くないと思っているので。