衛生ゴアグラインド

人形を愛で、本を読み、肉を食べる

選択肢のある幸せ

母に誕生日プレゼントとしてAmazonギフト券を送った。メールで送信できるタイプのもので、物が増えないし、母は母で好きなものを選べるのでこれでよかろうと思って送った。

母は私ほど食に興味がないし、私は母の趣味をあまり把握していない。趣味を把握していないのに消えものではないものを与えると「家に必要がないものが増えるのは厭です」という不幸を産むことになる。

とはいえ、親孝行ぐらいはしたいと思って送ったのがAmazonギフト券だった。

母は出不精でもあるので、Amazonのギフト券が一番よさそうだったし、実際「好きな本を買う時の足しにします」と、かなり喜んでくれた。

母のあまりの喜びように思わず、「お母さんにAmazonギフト券送ったらとても喜んでもらえた」と友人に云ったら「あなたの父はあなたの母の趣味は理解しなさそうだし、選択肢があることが嬉しかったんじゃない?」と云われた。

…ずっと故郷を離れず、自分の意志で何かをすることに乏しそうな母の唯一と言っていいほどの楽しみは本を読むことなので、一理あるかなと思った。

 

そんなことが初夏にあったのだけど、母から「Amazonギフト券を使いました」の報告をもらったのは最近の話。

どの本を買うか数か月迷ったのかは定かではないものの、初老も超えた母が一生懸命欲しい本を考えて買ったのだと思うと、なんだか感慨深くなった。