記憶の新しい範囲の方が圧倒的有利な気がするので、忘れないために、そして上半期ベストと下半期ベストを戦わせて年間ベストを作る気持ちで上半期ベスト10を作りました。
上半期183冊中、面白かった本は下記の通りです。読んだ順に書きました。
人形好きで人形が出てくる小説でお気に入りが見つからない私にとって落としどころがとても良い小説だった。
長期保存できる素材として木を選んだり、可哀そうだと思われている歳をとった女教師がいい仕事をしたり、話のバランスが好き。
グルメとか娯楽要素の強い話ではなく、こっちは命と生活かかってんだよ!とも思えそうな労働者の食についての本。読んでいたら胸にくるものがあったので、選びました。
こちらは食でも料理と食育の本。料理をすることで自信を取り戻していくという話がとてもよかった。つまずくのはちょっとの事で、また自信を取り戻すことも少しの積み重ねだから焦らずいきたい。
あなた自身はダメじゃないよ『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』 - 衛生ゴアグラインド
上下巻。ベスト10冊といいつつベスト11冊みたいになっていますが、タイトルは10タイトルなので。
へんてこでまったく訳が分からないあらすじの小説としてTwitterでバズっていたのをキャッチしたしだいですが、だいたい合っている上に文革の恐ろしさについて思い知るなど。中国の小説ってあまり読んだことがなかったのですが、翻訳者のセンスもよかったんだろうなぁ…というほどパワフルでだけどサクサク読めました。
変態描写にうるさい私ですが、これはとてもよくできていた。友人も読んでくれたのだけど「確かに変態ってそうだよね」「腋毛を永久脱毛したことを悔いそう」と云われて、なんだかんだで気にされているぞ、じいさん。
手に入れるのが大変だったし、内容が過激なのもあるけれども、最後の場面でしんみりしちゃったので。なんだか好きな一冊。
叶わぬ欲望を胸に死期を待つ人『性の報告書 ある死刑囚の性歴』 - 衛生ゴアグラインド
- 作者: イェジーコシンスキ,Jerzy Kosinski,西成彦
- 出版社/メーカー: 松籟社
- 発売日: 2011/08/05
- メディア: 単行本
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暴力は標準装備のこの世の地獄!「恐怖を映し出してそれを祓うため」に書かれた小説なので、戦争だからグロは当たり前&グロが書きたい小説とは一線を画している気がする。
信じられないようなものを少年は見てきた『ペインティッド・バード』 - 衛生ゴアグラインド
この二人が話しているんだから面白いんですよ。
今回は映画の話が中心ですが、二人のトラウマ映画が見事に被らないのが面白かった。
トラウマ映画の話とかしようぜ!『サイコパスの手帖』 - 衛生ゴアグラインド
黙殺することで相手にしなかったら、民間で広まってあばばば!
真偽は最初に偽とされるも、悪あがきがすごいし、記者も諦めないので長い戦いみたいになっているのですが、読み応え大!
あれは嘘だった『戦後最大の偽書事件「東日流外三郡誌」』 - 衛生ゴアグラインド
運が悪かった上に地獄の窯の蓋を開けてしまった人たちの話。
同じ作者の『罪悪』と迷いましたが、序文が良いので『犯罪』にしました。あと『犯罪』の方が救いがある話があるので、バランスが良いかな。
以上10タイトルです。
小説が少ないかな…と思っていたら6タイトルありました。まだまだ小説も楽しめる希望がありますね。
下半期で読むのを楽しみにしている本(既刊新刊問わず)はたくさんあるので、面白い本に出会えたらいいなと思っています。