衛生ゴアグラインド

本、人形、素体

復讐の食人鬼『ハンニバル・ライジング』

上下巻なのでひるんでいましたが、無事読めましたし、楽しかったです。

ハンニバル・ライジング 上巻 (新潮文庫)

ハンニバル・ライジング 上巻 (新潮文庫)

 
ハンニバル・ライジング 下巻 (新潮文庫)

ハンニバル・ライジング 下巻 (新潮文庫)

 

読了。

ハンニバル・レクターの少年時代。

戦火を避けて家族で避難した先でリトアニアの対独協力者たちに捕らえられ、酷い目に遭うも日本人の叔母:紫夫人に引き取られた後がドラマチック。

紫夫人はちょっとファンタスティックな日本人になっていてフフッとなるのですが、侮辱されたら刃物を取ってブレイモノ!と返すなどトマス・ハリスが考えた最強の日本美女になっているのでカッコいい!なんて思ってしまいます。

少年ハンニバルの最初の殺人は後にクラリスを侮辱した囚人を言葉責めして殺しちゃう姿と重なる行動があって、「やっぱりこの人はハンニバル・レクターだ!」となりますね。

少年ハンニバル、下巻では復讐の鬼と化し妹を食べた連中を容赦なく血祭りにしていくのですが、殺し方も残虐凝っていていい感じです。

トマス・ハリスの過去作品同様、無惨さとエンターテイメント性の高さは相変わらずで、解説にもある「読む喜び」に溢れている。無惨なだけじゃダメなんだよ…とワガママに育った心が満たされました。