本を読む時間が帰ってきた!やったぁ!
読了。
チェコ出身の作家による20世紀ヨーロッパ史…という態の小説。第一次、第二次大戦の話を中心に行ったり来たり時代を飛んだりしながら語り口に不思議な心地よさ。特定の人物名が出てこないせいか、俯瞰すると人間もまた有象無象のなにがしかなんだな…という気持ちになる。
そしてヨーロッパ史で日本が出て来るのなんて、原爆の事しかないんだなーと思った。中国の話も殆ど出てこないのだけど、アウレル・クリムト「幸せの鐘(O kouzelnem zvonu)」で世界の果てがロシアと中国の国境だったのを思うと日本なんてチェコからしたら最果てのあるかないかわからない国なのかもね。
そしてチェコと云えば人形アニメーション!と思ってしまうのは偏見だけど、人形について触れている文章が出て来ると「やっぱり、この人チェコ人だ!」と思ってしまうなど。記述自体はバービー人形や性科学における分析ですけどね。