家路

同居している恋人が仕事で我が故郷・茨城まで行ってきた。

世はSNS時代。仕事相手の方が我が恋人の様子をアップしていて、故郷の風景(と、云っても見ただけではわからないけど)に中、我が恋人の楽しそうな様子を仕事の帰りに見た。

先方には私もお誘いを頂いていたそうなのだけれども仕事だったので伺えなかった。

本当に実家の近くなのだけど、実家の近くにまで来て実家に帰らないというのもまた面白そうかなと思った。

 

概念としての故郷はそんなに嫌いではなくなった気がする。魯迅『藤野先生』に水戸という土地があり、儒学者朱舜水が云々の下りは何度も思い出す。しかし、故郷に良い思い出があるかというと、まったくない。

家族も学校もしんどかった、好きなものは自分の足で行ける範囲にはない。本を読むという事が身に付いたことだけは唯一の幸いだったけれども、勉強もできず知恵もなかった。ここがもう少しなんとかなれば早く幸せになれる道もあったのでは?と思うも考えても利益にならないので進路選択の事は考えるのをやめた。

人生の最初の18年を無駄にしたのだから、後の人生は幸せなことがないとおかしいと思っていたが、幸はかなり遅れてやってきた。

 

実は恋人が私の故郷に行くのは過去にもあって、それも暑い時期だったので、帰ってくるなり「あんなに陽の照ったところにいて、どうしてそんなに真っ白なの?」と云われて、マンディアルグ「仔羊の血」でヒロインのマルスリーヌが「お前はどうしてそんなに白いんだ?本当はお化けなんじゃないのか?」と云われたその言葉みたいで嬉しかった。

 

 

家路

家路

 

今回のタイトルはここから。

ムックは茨城県出身者によるバンドです。