衛生ゴアグラインド

人形を愛で、本を読み、肉を食べる

底辺にも幸せは宿る『暗くて静かでロックな娘(チャンネー)』

今月は13冊本を読めました。好きな本しか読んでいないし、本を読んだ数など自慢になりませんが、少ない人生経験からするとこういう時は大体気が狂っているので心配です。

暗くて静かでロックな娘 (集英社文庫)

暗くて静かでロックな娘 (集英社文庫)

 

読了。

短編集。表題作は盲目で耳が聞こえなくてとんでもないタトゥー入れている美女:ロザリンド(本名は多恵)とさえないおっちゃんの恋愛譚。表紙がロッキンジェリービーンによる美女なので、だいたいこんな感じの可愛いコかな?と再生されやすい。

他に自殺願望のある美女との恋愛「人形の家」があるので、癖が美女との恋愛がやたら印象に残るも、流れ者と親のいない兄弟が出てくる「日本人じゃねえなら」、人間一周目のカップルによる児童虐待「おばけの子」などがあると、やっぱり平山夢明だ!となる一冊。

「人形の家」で主人公がアパートに帰るときにカレーの香りがするのに気がついて俺の家だったらいいな、と思ったら俺の家だったってすごくいい描写だったし、「おばけの子」の唯一の幸せの描写も痛ましくも印象に残る。

 

平山夢明は周囲で好きな作家に挙げられているのですが、周りの熱狂ほど好きになれなかった時期があります。あんまり好きじゃないけど、たまに行くとおいしいものがあるような近所で評判の店みたいな気持ちでしたが、2010年以降の作品はどうやら好みの作風が多いようなそんなことに気が付きました。