衛生ゴアグラインド

本、人形、素体

されど不安は拭えず『老いへの不安』

友人がやっている治療院に行ったところ、「したくもない仕事を続けているようじゃ数か月後老ける」と云われ、「抑うつの傾向がある」とまで云われた。何をやっても癒されないどころか、未来が暗くどうにもならない。

話は前後するが、鍼灸師の友人に恋人のお母さまがうちの母と同い年ながら若かったと伝えたところ「あなたのとーちゃんのモラハラを受け続けていればそりゃ老ける」と云われる。

父はナチュラルにハラスメント体質なので、一緒にいると恥ずかしく厭な思いをするのだけど、合わせたことがない友人にそこまで云われるのはなかなかのものな気がする。

 

老いへの不安 歳を取りそこねる人たち

老いへの不安 歳を取りそこねる人たち

 

読了。 

文学作品や自信の目撃談から考える老いについて。副タイトルは「歳を取りそこねる人たち」なのだけど、いい老人のロールモデルの少なさ、見つけられなさにしんどい気持ちになるなどした。もうどうやって老いたらいいのかわからない。 吉屋信子「黄梅院様」という短編が紹介されていた。日本が戦争に負けたら自害してしまいかねない老人を蔵に閉じ込めて戦争は続いていると信じ込ませていたという小説なのだけど、東西ドイツの統一を母に知らせないようにする映画『グッバイ、レーニン!』の日本版みたいだね(もちろん吉屋信子の方が発表は先)。